Culture | 世界に向けたお土産、日本初のハラール認証食品

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「世界に向けたお土産、日本初(※1)のハラール認証食品(※2)」
遠い砂漠の異風異邦の人々。湿気に包まれた島国に住む私たちは、ずっとムスリム(イスラム教徒)の人々を、エキゾチックで縁遠いテレビ画面の向こうの存在だと感じてはいなかったでしょうか。
ですが、近年街中でスカーフ(ヒジャブ)で頭を覆った女性の姿を目にすることが多くなってきました。観光や留学・ビジネスで日本を訪れるイスラム圏の人々はぐっと増えたのです。
気が付けば身近になっていたムスリム。しかし、ムスリムはブタ肉を食べないなど、厳しい食事制限がありますが、日本での食事に不便はないのでしょうか?
すると、堺にある自然食品卸会社『ムソー株式会社』が、ムスリムが食べても安心な食品を商品化したというではありませんか。&Rice取材班は、さっそく堺市西区のムソー株式会社 西日本営業部へお話を伺いに行きました。

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見えてなかったビジネスチャンス

ムスリムが食べて安心な食品……その目安になるのがハラール(イスラム法における合法)認定です。
自然食品で長年の実績のある『ムソー株式会社』が、ハラール認証食品に取り組んだのは何故なのでしょうか?
「2013年の5月~6月ごろでしょうか。『ハラールをやってみたい』と社員から提案があったのです。その社員は外務省に勤めていた経験があり、中東でハラールを知ったのです」
代表取締役の出口裕起さんは、その提案にチャンスを感じたそうです。
「日本に訪れるムスリムは年間で20万人ほどにもなりますが、多くのムスリムの方々は食事に困っている。市場があると直感的に思いました」

こうして始まった『ハラール事業』ですが、過去には日本企業もトラブルに見舞われたことがありました。
「以前、ある大手日本企業がインドネシアで製造していた食品がハラール不適合として問題になりました。食品を製造する過程でブタ由来の酵素が使われていたのです」
使われていたとは知らなかったでは済まされない、企業としてのリスクのある中での勇気あるチャレンジをするため、まずは『ハラールとは何か?』を知る所から慎重に手を付けたのでした。

Next:学べば学ぶほど知るハラールの難しさ

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