「そうだ!梅干し食べよう。」イベントレポート 前篇
ご飯と梅干しは最強コンビ。とはいえ、梅干しだけをおかずにご飯を何杯も食べたことありますか?
5/19に紙カフェで開催された「そうだ!梅干し食べよう。」は、こだわりの梅干し作りを続ける堺市在住の『唐人屋』西野晶子さんのレクチャーを聞きながら「塩別 梅干し食べ比べセット」を食すイベント。
今回の主役は梅干しなので、炊き立てご飯は引き立て役です。
私、このイベントではじめて梅干しだけでご飯おかわりしましたよ。
■2006年から毎年試行錯誤
西野さんは徳島県出身。幼いころは祖母が漬ける梅干しを食べていましたが、自分でつけるようになったのは結婚してお子さんが生まれてから。
お子さんの食のアレルギーがある中、祖母が漬けた梅干しは子供がおいしく食べられた事もきっかけのひとつとなりました。コープ自然派で知り合った友人に誘われ、今では月に一度、仲間と和歌山の梅林を管理するまでに。
最初は家族のために安全で美味しい梅干しを作ろうと始めた事が、元来の理系女子のマニアックさがむくむくと顔をだし始めます。あらゆる塩を試し、細かくノートにメモ。産地の違う梅と塩の組み合わせで味はいかようにも変わります。
梅干しだけでなく梅味噌や梅醤油作りなど、バリエーションも広がっています。自宅では「梅びらき」と称して、2月に前年度漬けた梅干しを食べ比べる会も催されています。
そして唐人屋(とうじんや)という屋号で手作り市などで不定期に販売もスタート。
この「唐人屋」の由来は、西野さんの旧姓、大唐(だいとう)さんから来ています。大唐さんは日本でも少ない変わった姓で、その名前を残したいという想いと、先祖が「唐人屋」というお店をしていた事からもこの屋号を引き継ぐ事にしました。
■いよいよ、梅別・塩別 梅干し食べ比べ
今回の食べ比べでは、西野さんが管理にかかわる、和歌山の御坊の「梅あそびいこら」の梅と、かつらぎ町の川原さんの梅の2種類です。川原さんの梅は、乳酸菌を散布して育てた梅。農薬も消毒薬も使われてないそうです。
塩は、海の精(伊豆大島)、韓国塩田結晶塩(韓国)、塩屋の天塩(和歌山御坊)の3種類。
塩に詳しい方だと、お!と驚くラインナップ。こんないい塩を梅干しに使うの?とちょっとびびってしまうほどです。
目の前におかれた梅干し4種類は、梅2種類と塩3種類の掛け合わせを、まずは何の情報もなしに食べてみます。
食べ比べのポイントは、
・匂い
・塩からさ
・酸味
・コク
それぞれについて、メモしていきます。
いよいよ、目を閉じ、香りをかいで、味の違いを感じ・・・
・・・・・・って難しい!!!
4種類の梅干しの味が少しずつ違う事はわかります。しかしそれがどう違うのか言葉で表すこと、それが一番難しい。
普段いかに「美味しい」「甘味があって美味しい」などという言葉に助けられてるか。
4種類の食べ比べが終わった後は、お楽しみ2種でおかわり。
この2種、ひとつは昆布と一緒に漬けた梅干し。
梅干しに香る昆布はごくわずかながらずいぶんとマイルドな印象になります。一緒に漬けた昆布が梅のエキスを吸ってこちらも美味。
最後の1つは、レシピ本では“これは絶対梅干しにしないように”と書かれているぐらい、とても傷んでいて、半分どろどろになったようなものばかりを使ったもの。味覚の鋭い方は「これだけ明らかに味が違う!」とおっしゃってましたが、これまで5種類の梅を食べた後では(言い訳です)、うーーーん、これも美味しいです。
塩は赤穂の塩で、通常なら赤穂の塩でも十分。しかしこだわり派の西野さんが使う塩の中ではリーズナブルなほうで、この梅干しの原価は他よりもずっと安くなるそう。
参加した皆でどれが一番好みの味か、人気投票をしたり、好みの味について語ったり。
梅干しひとつでこれだけ会話がはずむのか、というほど皆さん盛り上がっていました。
後編では、梅干し作り9年目になる西野さん流「ずぼらポイント」(手抜きのポイント)をご紹介します!
Chinaru Higuchi
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